創立の頃からグループホームまで

戦後長い間精神医療の世界に君臨していた精神衛生法が精神保健法に改定(1987年)された前後に、精神医療・保健・福祉に係わる人々が集まって始めた学習会「三浦半島地域精神医療を考える会」が当会の発端だと考えられています。その団体が20年近く続き、発展するとは誰も予想していませんでしたから、正確な創立の時期がわかっていません。

当時は家族会が地域で活動を開始し始め、皆が勉強する機会が欲しいと考えていた頃でした。精神保健法を勉強するだけではなくて、精神障害者が安心して利用できる地域でのリハビリテーション・システムを考える場所となりました。その後三浦半島地域の貧困な精神障害者社会資源の拡充を訴える行政交渉なども行いましたが、基本的には勉強会のスタイルを続けました。

1993年には精神保健法が改定、全国各地で法定化されたグループホームが誕生し始め、その研究期間を経たうえで、当会が発起団体となり三浦半島地域で初の精神障害者地域生活支援事業=グループホームである「ぐるーぷのびのび」を1995年に設立しました。と同時に「ぐるーぷのびのびを支える会」を創立し、活動の実態を移しました。グループホームの運営や利用を通じて、地域の様々な関係者・利用者との協働活動が発展していくことが感じられました。1998年にはグループホーム「第2のびのび」を設立、会の名称は「三浦半島地域、精神障害者の生活を支える会」となりました。

地域で平穏な生活を営むために

支える会のスローガンは「地域で平穏な生活を営むために」です。「平穏」とは平和で穏やかなことであり、戦前戦後を通じて軍都として存在し続けている横須賀で、市民の持つ「平和的生存権」を勝ち取る闘いの一翼と考えています。

グループホームや地域作業所は少しづつ増えてきましたが、横須賀・三浦半島地域で精神障害者が安心して住める施策に税金を投入させるためには、爆発的な市民のパワーが必要でした。精神障害者の日常生活の支援を目的とする地域生活支援センターの要求が高まってきました。1999年 横須賀市久里浜の地に、市民のカンパとボランティアの力のみによる支援センター「アメグスト」を作りました。その利用と運営には圧倒的パワーを感ずるものがあり、神奈川県も横須賀市も注目せずえませんでした。と同時に法定事業となつた場合の受け皿として法人化する必要があり、当時出来たばかりの法律に則って2000年1月に特定非営利法人化しました。そして市民パワーの成果として、同年4月法定事業として、よこすか精神障害者地域生活支援センター「アメグスト」が誕生しました。

地域の支援システム創り

その後支える会は、横須賀市において精神障害者のホームヘルパー制度導入にあたり、2002年、自らホームヘルパー事業所とホームヘルパー養成機関(2004年3月廃止)となり介護保険事業所とユニットを築き、制度の牽引役を務めました。さらに、2004年横須賀市の委託を受け、「横須賀こころの電話相談」事業をボランテイアの皆さんとともに運営しています。そして、2006年からは、アルコール依存症者対象の地域作業所「GAYA(我舎)横須賀」が参加しました。その間、当会独自に続けていた地域の精神障害者のグループホーム等の体験利用(体験宿泊)制度の市事業化を2004年に勝ち取りました。そして、2006年内利用開始を予定して、より高いサービスをめざした第三のグループホーム「仮称田浦ケアホーム」の建設を進めています。*第3のびのびとして運営しています

支える会のスタンス

支える会は職能団体でも、当事者・家族団体でもありません。縦割りでも横割りでもありません。全ての市民層で組織しています。公的な助成金・補助金・委託金を受けた事業をするだけの団体でもありません。創立以来続けられている勉強会は「地域支援講座」となり、その他に「宿泊研修旅行」「のびのび通信」「他障害団体交流」なども行っています。

最近では、NPOが企業ビジネスの一形態になっているようです。当支える会は、市民運動の発展の中でNPO法人化したものであり、市民による地域支援活動を進めていく団体です。行政が出来ない、市民の手による市民の福祉を実現させているのでありと考えています。国や自治体の敷いたレールの上を走るだけのつもりもありません。